商用EVの普及推進に向けて業務提携を締結 ~カーボンニュートラル社会の実現を目指して
先日、NSGグループの愛宕商事(株)と(学)国際総合学園、そして(株)EVモーターズ・ジャパン、芙蓉オートリース(株)は、商用EV(バス、トラック、トライクなど)を活用して新潟県と福島県を中心とした地域の発展と脱炭素社会の実現を目指し、販売・整備体制の構築と人材育成を目的とした業務協力を結びました。10月18日(水)、新潟市で業務提携の覚書の締結とEVバスの車両展示、試乗会を行い、翌19日(木)に郡山市で車両展示と試乗会を開催しました。
カーボンニュートラルへの関心がますます高まる中で、地域交通や物流などにおいて商用EVはその普及が注目されており、大勢の自治体関係者の方やバス事業者の方から参加いただきました。
経済合理性においてもEVバス導入の意義は大きい
日本のCO2排出量のうち約2割を運輸部門が占めています。その中でトラック等の商用車からの排出が約4割を占めており、2030年度温室効果ガスを達成するためには商用車の電動化(BEV、PHEV、FCV)は必要不可欠です。政府は、トラック、タクシー、バスなどの商用車の電動化に補助を行い、普及促進と価格低減による産業競争力の強化、経済成長と温室効果ガスの排出削減を共に実現することを目指しています。
EVバスを2台導入することを想定し試算すると、イニシャルコストは従来のディーゼルエンジンの約4千万円に対し、EVバスは補助金を活用することで約4千7百万円となります。しかし、燃料費はEVバスの方が低く抑えられ、4年程度でイニシャルコストの差額を回収することができる見込みだそうです。10年後にEVバスのバッテリーを交換することを想定してもトータルコストにおいて優れており、環境面はもちろんのこと経済合理性においてもEVバスの導入の意義は大きいと言えます。
また、EVバスの普及には、車両のメンテナンスを行う人材も地域に必要となります。この業務連携においては、(学)国際総合学園のGIA専門学校 新潟国際自動車大学校(新潟市)とWiZ専門学校 国際情報工科自動車大学校(郡山市)も加わっており、同校は技術情報の提供を受け、EV車両のメンテナンス技能を有する自動車整備士の育成に取り組んでいきます。
学生専用のカーシェアリング事業「UNIVER Car Share(ユニバ―カーシェア)」
愛宕商事のモビリティ事業は、このEVバスだけではありません。2021年8月から学生専用のカーシェアリング事業「UNIVER Car Share(ユニバ―カーシェア)」を始めています。カーシェアリングは、複数の人が車を共有して利用できる、会員制のレンタカーシステムです。学生の住まいの近い場所にあり、車を借りて日用品の買い物や食事に行きたり、休日に友人と乗り合わせて遠出をしたりしたいといった学生のニーズに応えるサービスです。新潟県もそうですが地方都市で暮らす人にとっては、車は便利な移動手段の一つだと思います。カーシェアの普及はクルマの台数削減や個々で所有した場合と比較して走行時間の削減にも効果があると言われ、CO2排出量の削減にも貢献できるものです。現在は新潟食料農業大学、新潟大学、新潟医療福祉大学の3大学の近郊にカーシェアステーションを設け事業を展開しています。
キックボードのシェアリング事業「NiMo」
また、今年7月に法改正が行われ注目を集める電動キックボードの観光客向けのシェアリング事業「NiMo」も来年3月から新潟市北区で開始します。電動キックボードは、自転車と同様に脱炭素に貢献する環境に優しい乗り物として、また、街中や観光地などで手軽な乗り物として、次世代の移動手段として期待されています。街で見かける機会が増えてきた一方で、交通ルールや安全な乗り方の普及も必要です。10月10日(火)には、来春サービスを開始するエリアを管轄する新潟北警察署で講習会が開催され、愛宕商事からも担当者が参加させていただきました。この11月からJR豊栄駅を起点に試験運用が開始される予定です。
カーディーラーの(株)リーデックを展開
愛宕商事はこれらの事業の他にも、カーディーラーの(株)リーデックを子会社として展開し、モビリティ事業部門との連携を図っています。同社はショールーム、サービス工場を持ち、輸入車中古販売、国産新車・中古車販売、車検整備、一般整備、鈑金修理などのサービスを個人のお客様、法人のお客様に提供しています。現在、他社と連携してファイナンス商品を開発しており、マイカー購入の新たな提案を準備中とのことです。
地球環境への貢献を目指して
以前、このコラムでNSGグループの“NSG“どういう意味かについて触れました(詳しくはこちら)。”NSG“は“New Sustainable Growth”の頭文字をとった”N“”S“”G“で、それを直訳すると「新しい持続可能な成長」という意味です。私たちが目指す「新しい持続可能な成長」とは、単なる経済成長ではない新しい成長のあり方です。地域を活性化し、豊かさと幸せを感じられるまちにする事業を創造することによる成長であり、地球全体の課題解決に資する事業の創造による成長です。愛宕商事のモビリティ事業はまさに、地域活性化とカーボンニュートラルを共に実現することを目指した事業です。こうしたNSGグループにおける新しい事業への挑戦を通じて、大きな成長を遂げるとともに、その先にある地球環境への貢献も実現させていきたいと考えています。 〆
NSGグループ https://www.nsg.gr.jp/
愛宕商事(株)https://atago-corp.com/
UNIVER Car Share https://univer-carshare.com/
NiMo https://ni-mo.jp/
(株)リーデックhttps://lead-ec.co.jp/