開志専門職大学の起業家育成の取り組み
開志専門職大学事業創造学部が、高校生に向けた本を7月23日(火)に出版します。タイトルは「17歳で知っておきたい必修ビジネスワード17 なりたい自分をかなえる経営の基礎」。経営や起業に興味のある高校生、進路に悩む高校生にぜひ読んで欲しい内容の本です。
6月には、アニメ・マンガ学部の4名の教員(belne、日高トモキチ、高山瑞穂、瓜生幸夫)が著者となり、「20分なぞればマスター! マンガキャラ描き方の教科書 開志専門職大学アニメ・マンガ学部の授業メソッドで学ぶ」というタイトルの本を出版するなど、活発な活動が行われています。
今回は、開志専門職大学の近況を、間もなく本を出版する事業創造学部の活動を中心にご紹介したいと思います。
インターンシップ実習で培う実践力が就活でも生きる
開志専門職大学は、2020年4月に開学した専門職大学で、高度な実践力と豊かな創造力を持った人財を養成する、国が55年ぶりに新たに設けた大学制度による「専門職大学」です。開学時には、事業創造学部と情報学部を開設し、翌年アニメ・マンガ学部を開設。この3月に事業創造学部と情報学部の第一期生を社会に送り出しました。
実践力を養うために、600時間以上の企業内実習を必修で課すという、それまでの大学では行われていない新たな教育課程への挑戦でした。成果は卒業生の就職状況にその一端が表れていると思います。東証プライム市場上場企業をはじめ有力企業に採用いただき、就職率100%を達成することができました。それだけでなく、採用いただいた企業様から開志専門職大学の学生には非常に期待しているという言葉をかけていただくことがありました。600時間以上という膨大な時間の企業内実習で培った経験は他の大学の学生にはないもので、学生からも面接試験の際に自信を持って自己PRできるポイントになっているとの声が聞こえてくるそうです。大学教育の評価は、学生が社会に出た後にどうであったかというもっと長期的な視点で考える必要がありますが、入社後も成長を続け、各企業で変革を起こせるような人財として活躍して欲しいと思います。
起業支援とベンチャーマインドの育成
起業家育成もこの大学の特色の一つです。第一期生では、古津瑛陸さんが(株)LacuSというシニア世代向けに完全栄養食の開発も取り組む会社を2022年に設立し、現在は大学を休学し事業活動に取り組んでいます。また、上野真路さんは、消費者に安心・安全な食を届ける(株)ARARAT CREWSを同じく在学中の2022年に設立し、この春卒業しました。他にも、個人事業主としてビジネスを始めた方や、創業に向けて構想をまとめている学生も多数います。
起業支援の体制としては、学内に起業家教育研究センターを設けています。その活動の一つ「起業家道場」では、学生と教員が一緒に、ビジネスアイデアを考えます。開志専門職大学の学生や卒業生の起業を対象に出資する開志エンジェルファンドを運用している事業創造キャピタルの高橋秀明社長も、学生の壁打ち相手として応援しています。学内でビジネスプランコンテストも行い、そこで優秀な成績を収めたアイデアを元に起業された会社に投資が行われています。
また、開志専門職大学は、“Open Gate NIIGATA”というピッチコンテストの実行委員会事務局も務め、若者のベンチャーマインドを刺激し、起業を活性化させようと取り組んでいます。“Open Gate NIIGATA2024”では、予選として開志ラウンド、新大ラウンド、長岡ラウンドが行われます。それとは別枠で書類審査が行われる一般応募があり、それらを通過した方によってALL新潟大会が行われます。7/27(土)に開志ラウンドが開催される予定で、大学生と高校生を合わせて40名以上の参加が見込まれています。志の高いどんなビジネスアイデアが発表されるか、非常に楽しみです。
世界標準の総合専門職大学を目指す
思い起こせば4年前の5月、コラムの投稿を開始した際の第一回目のテーマが、「新しい時代への挑戦~『開志専門職大学』を開学」でした。開学してまだ間もない大学についての意気込みを語ったわけですが、あっという間に4年間が経過し、第一期生を社会に送り出しました。北畑学長をはじめとした教授陣やスタッフ、企業内実習を受け入れ、ご指導くださる企業の皆さま方の支えによって、一歩ずつ前進してくることができました。
開志専門職大学は2023年に、10年後を見据えた将来計画「Kaishi Vision 2032」を策定し、基本メッセージとして『世界標準の総合専門職大学を目指す』と掲げています。大学の長期目標、学部の長期目標、それを実現するためのドメイン毎の長期目標、中長期目標・計画、アクションプランを定め、取り組みをスタートさせました。開志専門職大学はさらなる高みを目指して挑戦してまいりたいと存じます。今後とも、温かいご支援とご協力をいただければ幸いです。 〆