創部5年目の新潟食料農業大学ラグビー部の挑戦―2部昇格を目指して

新潟食料農業大学ラグビー部は、11月17日(日)に行われた関東大学ラグビーリーグ3部最終戦で勝利し、全勝優勝を果たしました。そして、この優勝により、12月に開催される2部昇格を懸けた入れ替え戦に挑むことが決まりました。新潟食料農業大学男子ラグビー部は今年創部5年目を迎えたばかりの歴史の浅いチームです。創部1年目に関東大学ラグビーリーグ5部に参戦しましたが、この年の入れ替え戦はコロナ禍で開催されず、翌年の創部2年目より入れ替え戦を含む公式戦がスタートしました。5部から4部へ、そして4部から3部へと順調に昇格しました。昨年度は3部リーグで全勝優勝しました。公式戦22連勝で2部リーグ昇格を懸けた入れ替え戦に臨みましたが、力及ばず昇格を果たすことができませんでした。今年度も、2部リーグ昇格のチャンスを得ることができ、是が非でも勝利して欲しいと思います。

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2020年、ゼロからのスタート

新潟食料農業大学は、2018年に開学した大学です。胎内市と新潟市にキャンパスを置き、生産から加工・販売までの一連の流れを理解し、食料産業を総合的に捉えることができる人材を育成しています。ラグビー部は、開学3年目の2020年に創部し、新しい部としてゼロからスタートしました。
新潟食料農業大学ラグビー部を率いるのは、谷崎重幸監督です。谷崎監督は、かつて高校ラグビーの名門校である東福岡高校の監督として、花園大会優勝4回、選抜、国体、花園の全国3冠を3連覇し、その後関東大学ラグビーリーグ1部の強豪、法政大学の監督も務めた名将です。
名将として引く手あまたであるはずの谷崎監督ですが、強豪校ではなく、新設大学のまだ何もないところから立ち上げてくださいました。決してラグビーの先進地とは言えない積雪県の新潟で、ゼロからラグビー部を立ち上げるチャレンジに魅力を感じてくれたそうで、非常に嬉しく、そして頼もしく思っています。
ラグビー部の創部に向けて、選手の勧誘にも尽力いただきました。新潟県内の高校はもちろん、全国の高校の合宿などに奔走いただき、部員19名で創部1年目をスタートしました。

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自主性や人間性の向上が、競技力・チーム力の向上につながる

谷崎監督は、スパルタ式で厳格な指導を行う勝利至上主義の指導方法に疑問を持ち、選手の「自主性」や「笑顔」、「人間力」を重視した指導方法に転換し、日本一のチームを作り上げたことでも耳目を集めた監督です。
谷崎監督の指導方針は、選手の自主性や楽しむ気持ちを重視することだそうで、選手たちがラグビーを楽しみ、主体的に取り組む姿勢を何よりも重視されています。かつては勝利を求めて選手を厳しく指導していた時代もあったそうですが、ラグビーを通して選手の自主性を尊重し人間的な成長を求めて指導するように指導方針を改めてから、勝ち星に恵まれるようになり、華々しい結果を残すようになったそうです。
谷崎監督は新潟食料農業大学でも、ラグビーを通じて様々な経験を積むことで人間的な成長ができるよう学生を指導いただいてます。そして学生の自主性や人間性の向上が、競技力・チーム力の向上につながり、それがチームとして着実に力をつけてきているのだと思います。

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(胎内DEERS)
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(開志国際高等学校) 

今年こそは2部リーグ昇格へ

新潟食料農業大学ラグビー部は、2部リーグ昇格を懸けた12月の入れ替え戦に向けて日々練習に励みます。
同じくNSGグループで胎内市にある開志国際高等学校ラグビー部が、2年ぶりに全国高校ラグビー新潟大会を優勝し、4度目の全国大会「花園」出場を決めました。
また、競技は違いますが、同じ楕円形のボールを使うアメリカンフットボールチーム「胎内DEERS」も、”X1 Area”から上位カテゴリーの ”X1 Super”に昇格するための入替戦の出場権を獲得しました。
新潟食料農業大学ラグビー部は、昨年度の入れ替え戦の悔しい経験がバネになっているはずです。また、今年3月に部の礎を築いたラグビー部一期生の卒業生から受け取ったバトンがチームのエネルギーにもなっているでしょう。新潟食料農業大学ラグビー部が今年こそは入れ替え戦で勝利し、2部リーグ昇格を果たすことを期待しています。そして、同じ胎内市のチームの開志国際高等学校と胎内DEERSの挑戦も実を結んで欲しいと思います。    〆