自費リハビリ施設「脳梗塞リハビリセンター新潟」をオープン【コラム145】
平成29年8月JR新潟駅ビル内に、NSGグループの株式会社はあとふるあたごが「脳梗塞リハビリセンター新潟」をオープンさせました。この施設は首都圏でリハビリ事業を展開する株式会社ワイズ(東京)と業務提携により開設した施設です。脳梗塞などによる動作や言語の後遺症への対応に特化して、完全マンツーマンで、保険外のリハビリサービスを提供します。新潟では初めての施設です。こうした取り組みは、退院後のリハビリの選択肢拡大につながるほか、医療・介護保険では補えないリハビリの実情に対し、リハビリを提供できる機会となります。
日本では脳梗塞や脳卒中などの脳血管疾患は死亡原因の4番目、介護が必要となる原因としては1番多い疾患です。一命を取りとめても、後遺症に苦しんでいる患者さんは非常に多く、今後も増加する見込みです。
しかし、2006年の診療報酬改定後の保険制度では、リハビリを受けられる日数や内容に制限があります。病院でのリハビリでADL(日常生活動作)をある程度回復し、退院して生活に戻ったとしても、以前できていた動作が思うようにならない状態であることが多く、退院後のリハビリ先が見つからない、家族への負担が大きい、職場復帰を断念せざるを得ないなど、悩みを抱える方が大勢います。そうした方々が自分の求める生活を送るために、「改善を諦めずにリハビリに取り組み続けたい」という切実な願いがあります。医療機関の外来でのリハビリや介護保険を利用したデイサービス、訪問リハビリなど、退院後もリハビリの機会はありますが、医療・介護保険による既存の制度では必ずしも個々のニーズすべてに応えきれないことがあります。「脳梗塞リハビリセンター新潟」は、医療・介護保険制度上でのリハビリの限界を補完する施設として、患者さんやご家族を支える大きな意義があります。
NSGグループでは、医療・介護保険制度に即した事業を中心に幅広く事業展開していますが、今回のリハビリサービスは、保険が適用されないリハビリを提供し、利用者からいただく対価だけで運営する、公的制度に頼らない事業モデルへの新たな挑戦です。
今まで新潟にはなかった事業でもあり、利用者も徐々に増え、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった国家資格を持つ専門職からも「働きたい」という応募の問い合わせが寄せられています。
脳梗塞リハビリセンター新潟の取り組みが、利用者一人ひとりにより豊かな生活をもたらすとともに、介護施設や医療機関と連携することでシームレスなリハビリの提供を実現し、新たな医療福祉のモデルとして地域社会に大きな貢献を果たせることを期待しています。
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