開志専門職大学(仮称)の設置に向けて【コラム157】

NSGグループの学校法人新潟総合学院は、2020年4月開学を目指す開志専門職大学(仮称)の構想を発表しました。
専門職大学は昨年の学校教育法の一部改正により制度化された新しい大学で、大学に新たな区分が加わるのは短期大学の制度化以来55年ぶりのことです。第四次産業革命や国際競争の激化、少子高齢化の進展による生産年齢人口の減少など、産業構造や社会の状況は目まぐるしく変化し、職業のあり方や働き方も大きく変容していきます。そうした中で、優れた専門技能を持ち、新たな価値を創造することができる専門職業人材の養成が求められ、専門職大学と専門職短期大学が新たな高等教育機関として、大学体系に位置づけられました。
教育課程においては、「実践力」と「創造力」が重視され、また、産業界との連携や長期の企業内実習が求められます。4年制修了者は卒業時に「学士(専門職)」が、2・3年制修了者には「短期大学士(専門職)」が授与されます。

NSGグループが設置に向け構想を進める開志専門職大学(仮称)は、理論に裏付けられた豊かな創造力と高度な実践力を身につけ、社会や産業界の変化に自ら対応し、国際的にも活躍できる人材の育成を目的としています。また、実践的な職業教育を行う専門職大学は、社会人にキャリアアップの学びなおしの機会を提供します。
新たな事業を創造する人材を育てる「事業創造学部」、国際的な観光業界の中核を担う人材を育てる「国際観光学部」、人工知能・IoT等の高度情報社会に強く求められている高度情報技術者を育てる「ICT高度情報学部」、アニメ・マンガの発展を担う人材を育てる「アニメ・マンガ学部」の4学部の設置を考えています。入学定員は80名(各学部共通)で、総定員1,280名を想定しています。

開志専門職大学(仮称)を設置することで、地域の人口減少対策にも寄与することができると思います。新たな学習機会を提供することは、これまでやむを得ず県外へ進学していた若者の受け皿となって彼等を新潟県内に留め、且つ全国から学生の入学も期待できます。また、大学卒業時の県内就職者の増加も期待できます。大学の新設によって、若者の流失を抑制すると共に流入を促進し、微力ではありますが、新潟県が最重要課題に掲げる人口減少対策の一助となれればと考えています。
大学による教育・研究活動や学生・教員による様々な活動は新たな需要を生じさせ、その需要は地域に大きな経済波及効果を生みます。NSGグループの新潟医療福祉大学が2015度の年間実績に基づく新潟県に及ぼす経済波及効果を調査した結果、105億1800万円と算出されました。〔算定は(一社)新潟経済社会リサーチセンターに委託〕

2020年4月の開学を目指し、今年の10月に文部科学省に設置認可申請を行うべく現在準備を進めています。この4月からは新潟食料農業大学もいよいよ開学します。地域で必要とされる人材を育成し、地域社会の発展に寄与できるよう、全力で取り組んでまいります。