オンラインで開催した第16回JNB新事業創出全国フォーラム【コラム187】

10月8日(木)、第16回JNB新事業創出全国フォーラムをオンラインで開催いたしました。例年行われるこのフォーラムは全国各地域のニュービジネス協議会の持ち回りで行われ、今年はとちぎニュービジネス協議会が主幹となって行う予定でしたが、コロナ禍ということで、オンライン形式で開催する運びとなりました。
一時は開催自体が危ぶまれましたが、こうした状況だからこそ全国のニュービジネス協議会の会員が交流し、ニュービジネスやベンチャー立ち上げに向けた機運を高める事が重要だと捉え、共催する中小企業基盤整備機構と後援いただく内閣府、経済産業省のご理解、ご支援を得て開催することができました。
こうしたオンラインで行う全国規模のセミナーは初めてのチャレンジでしたが、1174名の全国のNBCの会員の皆さんから参加登録いただき、盛会に終える事ができました。運営にご支援、ご協力いただきました方々のお力添えのおかげと深く感謝しております。

プログラムは、(独)中小企業基盤整備機構理事長の豊永厚志様と、日本ニュービジネス協議会連合会(以下「JNB」。)の特別顧問で㈱神戸製鋼所社外取締役、開志専門職大学学長の北畑隆生氏、そしてJNB会長を務める私の3名の対談からスタートしました。対談テーマを「コロナにおける経営戦略」と題し、ウイズコロナにどう対応しているか、アフターコロナに向けてどう取り組むべきか、それぞれの立場からディスカッションを行いました。
対談に続いてJNB副会長のお二人から基調講演に登壇いただきました。㈱DeNA代表取締役会長の南場智子氏からは「DeNAの挑戦」というテーマで、アイリスオーヤマ㈱代表取締役会長の大山健太郎氏からは「ユーザーイン経営」というテーマでご講演いただきました。講演を視聴している全国の会員の皆さんから数多くの質問が寄せられ大いに盛り上がりました。
全国フォーラムでは講演型の催しだけでなく、様々な分野の企業35社が出展しオンライン商談会も開催しました。出展企業が動画や画像で商品やサービスのPRを行う場を設け、それを見て興味を持った方とオンラインの商談ルームで個別に面談ができるという仕組みです。実際にオンライン商談を経験された方からは、「多くの方との接点を作る事ができた」とご好評いただきました。このような取り組みを全国規模で初めて開催いたしましたが、これからはこうしたスタイルが商談会のニューノーマルになるであろうと感じました。
また、例年この全国フォーラムで行っております第15回ニッポン新事業創出大賞授賞式もオンラインで行い、フォーラムの最後には懇親会も行いました。懇親会では、昨年度の主幹であった香川NBCから来年度の主幹である神奈川NBCへタスキの引継ぎを行い、そして、全国のNBC会長やJNB役員から一人ずつ挨拶をいただきながら、和やかな雰囲気の中、フォーラムを締めくくりました。
 
コロナ禍の真っただ中に内閣総理大臣にご就任された菅義偉総理は、目指す社会像として「自助、共助、公助、そして絆」とおっしゃられています。ニュービジネス協議会のあり方に非常によくあてはまる言葉だと思っています。「自助」については、私たちは自らの努力を持って責任を持って企業や団体を運営する経営者の集まりです。「共助」ということでは、会員間で情報交換を行ったり、互いに学び合ったり、全国各地で互いに助け合いを行っています。また、「公助」については、日本ニュービジネス協議会連合会は公益社団法人として認定された公益を目的とした活動を行い、国民経済の健全な発展に寄与する団体です。そして「絆」については、各地域のNBCの会員間はもちろん、地域NBC同士の交流も盛んに行い、また全国のNBCを繋ぐJNBとしても活動を行い会員間の絆を深めています。この全国フォーラムはまさに絆を育む重要な機会の一つになっている活動です。コロナ禍ではありますが、オンラインという手段を使って開催し、絆を深められたことは大変有意義であったと思います。
今年度は初めてオンラインでの全国フォーラムの開催にチャレンジしました。時間と距離を飛び越えて繋がる事ができるというオンラインならではのメリットもありますが、リアルでコミュニケーションを取る事で得られるメリットはたくさんあります。来年度の神奈川NBC主幹の開催では、メリットを掛け合わせたリアル&オンラインのハイブリット開催を目指して準備を進めるという事ですので、来年の開催も大いに楽しみにしています。ニュービジネス協議会はこれからもアフターコロナにおける企業間の絆を深める活動の在り方を社会の先頭に立って示していくという気概を持って、今後も取り組んでいきたいと思います。                     〆