アルビレックス新潟レディースの活躍を願って~WEリーグ開幕~【コラム198】
サッカー女子プロリーグWEリーグが9月に開幕し、女子サッカーの新たな歴史がスタートしました。WEリーグは日本のトップリーグで、アルビレックス新潟レディースも参戦しています。
WEリーグは、「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」ことを理念に掲げ、リーグ名称の“WE”は、“Women Empowerment”の頭文字で、女性の活躍を推進する意味があるそうです。
女子サッカーのプロリーグができた事は、今後の女子サッカーの競技レベルの向上や普及に大きな影響を与える事でしょう。
WEリーグでは15名以上の選手とプロ契約を結ばなければいけないという基準があります。これまでのトップリーグのなでしこリーグは、仕事や学業をしながらサッカーを両立させる選手が中心でした。アルビレックス新潟レディースも2017年より一部プロ契約の選手もおりますが、大半の選手は日中に地域の企業様に雇用を受け入れていただくと共に、練習や試合などで時間的な配慮もしていただき、仕事と競技を両立させてきました。アマチュアからプロとなることで、自主練習や身体のメンテナンスに時間を充てられるようになります。競技のみに集中して取り組むことができる環境は、競技力の向上につながる事でしょう。
また、「女子プロサッカー選手」という職業が確立されることは、ジュニアやユースの世代の目標にもなり、競技人口の増加にも良い影響を及ぼすことが期待されます。
女性活躍社会を推進する事をリーグの社会的意義に掲げている事も素晴らしいことだと思います。WEリーグでは女性の登用促進のために、例えば3年以内にクラブの役職員の50%以上を女性とする事や、少なくとも一人以上が意思決定に関わるポジションに就く事などがリーグの参入基準として定められていることも大きな特徴です。日本はジェンダーギャップ指数が156カ国中120位と世界に大きく後れを取っています。日本もこれから大きく変わらなければいけない中で、発信力のあるプロスポーツの分野が男女共同参画に取り組むことは、社会に大きな影響を与える事ができると思います。そうした面でもWEリーグの発展に大いに期待しています。
アルビレックス新潟レディースは、2002年に(株)アルビレックス新潟の女子チームとして結成されました。北信越女子サッカーリーグを優勝し、日本女子サッカーリーグ2部に昇格、2006年に2部で優勝を果たし、2007年より1部リーグに昇格。以来、リーグ戦3位、皇后杯準優勝4回など力を付け、チームとして成長してきました。また、上尾野辺めぐみ選手や平尾知佳選手など、FIFA女子ワールドカップ日本代表に選出される実力のある選手も在籍しています。
そして、2018年、更なる競技力の向上とクラブの発展を目指し、(株)アルビレックス新潟のレディース部門を独立事業化し、株式会社アルビレックス新潟レディースが設立されました。
2021-22 Yogibo WEリーグ第3節の9月26日(日)、アルビレックス新潟レディースはWEリーグでの初勝利を飾りました。クラブは今期トップ3に入る事を目標にしています。私も新たなスタートを切ったアルビレックス新潟レディースのリーグでの活躍を期待すると共に、クラブが発展し地域活性化に貢献し、新潟の魅力の一つとなれるよう応援していきたいと思います。
※池田弘Facebookページにも掲載しています。