オンラインを活用し新たな付加価値を創造~事業創造大学院大学のオンラインMBA~【コラム199】

NSGグループの事業創造大学院大学では、オンラインを活用し場所を問わず、仕事と学業の両立が図れる「オンラインMBA」をスタートさせています。居住地を問わず好きな場所から大学院の講義を受講し、研究指導を受けることができる仕組みです。
事業創造大学院大学は2006年に開学した、経営管理修士(専門職)MBAを取得できる専門職大学院です。起業家・実業家の育成を目的とし、修了時には事業計画書を作成するという特色を持つビジネススクールです。
以前は東京や、長岡にサテライトを設けオンラインで結び、双方向のコミュニケーションによる授業を行っておりましたが、新しい仕組みでは自宅や会社など任意の場所から授業を履修する事ができます。職業を持っていたり、遠隔地に居住していたりなど、通学に困難を伴うと大学が認めた方※は、講義科目は全てオンライン受講のみで単位認定が可能で、ゼミナールの科目は半期に1回~3回程度の対面による研究指導と学位論文最終公開審査会への参加があれば他はオンラインでの受講が可能です。

事業創造大学院大学は社会人学生が非常に多いのですが、通学にかかる時間が縮減できることは忙しい社会人の方にとって大きなメリットになります。学びたいという意欲はあっても時間の捻出がハードルになっていた方や、平日夜間の通学が困難な遠隔地域にお住まいの方に学びの機会を提供することができます。こうした仕組みを設けた事で、新潟県以外の地域から入学される方もいらっしゃいますし、中には地球の裏側の外国に赴任中の方からの入学相談もあるそうです。

高速なインターネット環境やオンライン会議システムは以前から存在しており、新しい技術革新が起こったことでオンラインMBAの展開が可能になったという訳ではありません。新型コロナウイルスの感染拡大の中で、経済・社会活動を止めずに継続するために、社会全般で必要に駆られてオンライン会議のシステムを活用した結果としてそれが一般化し、コロナの流行から数カ月でビジネスパーソンのベーシックなスキルにまでなったという社会の変化がありました。また、対面でのコミュニケーションの良さはありつつも、オンラインでのコミュニケーションが日常化されたことで抵抗感を感じる人が少なくなったという変化も学生、教員の双方にあったと思います。
コロナ禍という非常事態の対応がきっかけとなって生まれた変革ですが、この変革により大学院では新たな付加価値を生み出すと共に、教育サービスの提供エリアを拡大することができました。この事を地方都市の事業者がDXに取り組みビジネスチャンスを広げた一事例と捉えれば、他の様々な事業においても同様の展開は可能だと思います。

新型コロナワクチンの接種率が70%を超え、治療薬の開発も進みつつあると報道されています。しかし、これから先にコロナを克服したとしても、コロナ前と全く同じ社会に戻るかというとそうではないと思います。コロナによって生まれた新しい技術やサービスは既に日常生活に溶け込んでいるからです。「ニューノーマル」という言葉がよく使われていますが直訳すると「新しい常態」となります。感染対策をした生活のように使われていることもありますが、本来は変化があった後に訪れた普通の状態を指します。社会は常に変化し続けており、その中で新たなニーズが生まれ、それを満たす事業創造のチャンスが生まれます。事業創造大学院大学においても、自己変革に取り組むと共に、時代の変化を的確に捉え事業を創造できるリーダーを育成し、送り出すことで社会の発展に貢献していきたいと思います。   〆

 

※外国籍で留学ビザの方は対象外、就労関連ビザは対象です。

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