今回は、前回の記事に関連して、「ラテラルシンキング」という思考法を取り上げます。
どちらが良いというものではなく、いずれの思考法も重要ですが、
とりわけ「ラテラルシンキング」については、アイデアを発想する際に非常に有用な思考法です。
新たなビジネスを興したい方、企画やマーケティングなどの業務に従事される方にとっても
ぜひ身につけておきたいスキルの一つと言えるでしょう。
ラテラルシンキングは、問題に対して新たな視点からアプローチする思考法です。
この方法では、固定観念を打ち破り、従来の枠を超えた斬新なアイデアを生み出すことが目的です。
例えば、起業のための事業を検討する際、「どのように提供価値を最大化させるか」
「競合他社に模倣されにくいビジネスモデルはどんなものか」といった問いを考える際に、
従来のやり方に捉われない独自の発想が求められます。こういった場面において、ラテラルシンキングは有効です。
先述の通り、起業家にとって、ラテラルシンキングは非常に有用です。
どのような場面において、ラテラルシンキングが有用か考察してみましょう。
ラテラルシンキングによって自社のサービスを見つめなおすことで、
従来のビジネスモデルや競争の枠内で戦うのではなく、全く新しい方法で市場にアプローチすることができます。
これにより、競合他社との競争を避ける差別化を図ることができます。
ラテラルシンキングは、革新を生み出すための重要なツールにもなります。
既存の製品やサービスに新しい視点を加えることで、顧客に新たな価値を提供できます。
従来の定義を超えた事業領域で、独自の価値を発揮するためにも有効です。
起業には常にリスクが伴います。ラテラルシンキングを取り入れることで、
従来の常識にとらわれずに柔軟な対応策を考え、想定外の状況にも適切に対応することができるようになります。
事業を進めていく中で生じる様々な危機を突破していくためにも身につけておきたい思考法です。
では、実際にどのようにしてラテラルシンキングを実践していけば良いのでしょうか。具体的な実践方法をご紹介します。
ラテラルシンキングを実践するための効果的なツールの一つに、オズボーンのチェックリストがあります。
これは、クリエイティブなアイデアを生み出すために、以下の質問を自分に投げかける方法です。
オズボーンのチェックリストに沿って、アイデアを多角的に見つめ直すことにより、
従来の枠にとらわれない新たな発想が生まれやすくなります。
ブレインストーミング法は、複数の人が集まって自由に意見やアイデアを出し合うプロセスです。
多くの企業や組織でも幅広く活用されています。
ブレインストーミング法を実践するときのルールは「否定をせずにあらゆるアイデアを受け入れる」ことです。
お互いの心理的な安全が担保された環境で、自由な発想で議論を展開します。
批判を避けて複数の視点でアイデアを発想することで、個人では思いつかないような新しい発想が生まれやすくなります。
ラテラルシンキングは、単に問題を解決するだけでなく、新たなビジネスチャンスを見つけ、
イノベーションをもたらすために強力なツールとなります。
その意味で、起業家や起業家を目指す方にとって、必要不可欠な思考法です。
これは起業家のみならず、すべてのビジネスマンにも言えることです。
既存のビジネスにおいて生じる様々な課題解決のためにも物事を多角的に見つめることは有益です。
特に、長年特定の会社や業界に在籍していると気がつかないうちに様々な固定観念を抱きがちです。
ラテラルシンキングを意識することで、独創的で革新的なソリューションを提案できるようになるかもしれません。
NSGグループでは、新たな事業創出や課題解決による価値創造のために「NSGブレスト協議会」という取組を実践しています。
100社を超えるグループ会社から、異なるバックグラウンドを持つ有志が集まり、
様々な視点で事業アイデア等について、ブレインストーミング法を活用してアイデア出しを行っています。
この取組を通じて、今この瞬間にも着々と事業のタネが育まれています。
詳しくは当グループ代表のコラムをご覧ください。
NSGグループ 池田祥護コラム
「多様な人財の知見を掛け合わせてシナジーを創出~NSGブレスト協議会始動~」
NSGグループ 事業創造本部