企業分析や業界分析の方法はいろいろあります。
今回はまた別の手法である
「PEST分析」について考えてみましょう。
PESTと聞くと、少し怖い印象を受けますよね。(笑)
SWOTは企業に対しての内部環境と外部環境の両視点から分析しましたが、
PESTは外部中心に分析するものです。
「Politics(政治)」
事業に対して政治的な影響はどんなところにあるのか。法令や政策などから考える。
「Economy(経済)」
事業が景気変動にどのように影響するか。物価や原材料費などの変動から考える。
「Society(社会)」
事業の需要対象から分析してみる。少子化などの人口変動や宗教などから考える。
「Technology(技術)」
事業がこれからの技術革新でどう変わるのか。ITや特許技術などから考える。
これからの予見を含めての分析になります。
リスクヘッジを考えるためにも事業の可能性を考えるためにも必要な分析です。
できない理由を外に求めることはあまり良くないと考える方もいるでしょう。
ただし、どうしても外部環境に大きな影響を受ける事業はあります。
ゼロ炭素社会を目指すことによって、
自動車業界や運送業界だけでなく、多くの企業が環境問題への対応を考えています。
技術面では、直近10年で大きな変化があったように、今後10年、想像を超えることも出てくるでしょう。
また、現状の半導体の品薄に対して、今後の拡大に向けて投資を行う企業が増加しているのは、この分析から判断しているのではないでしょうか。
他にも国をあげて6Gの分野に力をいれているのは、
日本がデジタル後進国と呼ばれて久しく、新しい時代をどう推し進めるのかを国家レベルでPEST分析しているように私は思います。
外部からの影響を受けない業界、企業はありません。
先を読むことは難しいですが、危機管理をしておくという点では、
「こうなるかもしれないが、まだ先だろう」
ではなく、
「こうなるかもしれないから、準備をしておこう」
という視点で動いてほしいと思います。
NSGグループ
事業企画本部