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2026/09/01

何を喜んでもらうのかを考える|提供価値の考え方

はじめに:商品・サービスをつくる際に「何喜んでもらうのか」を考える

 

起業を考えていると、

「こんな商品を売りたい」
「こんなサービスをやってみたい」

と、どうしても商品やサービスそのものに目が向きがちです。

 

もちろん、「何を提供するか」を考えることは大切です。

しかし、本当にお客様に選ばれる商品やサービスをつくるためには、もう一つ大切な視点があります。

 

それは、

「その商品やサービスによって、お客様にどんな良い変化を提供するのか」

ということです。

 

例えば、お客様が商品やサービスを利用することで、

  • 困りごとが解決する
  • 時間に余裕ができる
  • 楽しい気持ちになる
  • 不安が減る
  • 今までできなかったことができる

といった変化が生まれます。

 

こうした「お客様にとっての良い変化」も、商品やサービスが提供する大切な価値です。

今回は、「何を売るか」だけではなく、「お客様にどんな価値を提供するのか」という視点から、

商品やサービスを考える方法を具体的に解説します。

 

  1. 商品・サービスそのものではなく「その先」を考える

 

例えば、お弁当を販売するとします。

提供する商品は「お弁当」です。

 

しかし、お客様がお弁当を買う理由は、「お弁当そのものが欲しいから」だけではありません。

 

■具体例

忙しい会社員なら、

「昼食を作ったり買いに行ったりする時間を減らしたい」

かもしれません。

 

健康を気にしている人なら、

「忙しくても栄養バランスの良い食事をしたい」

かもしれません。

 

子育て中の家庭なら、

「食事を準備する負担を減らして、家族との時間を増やしたい」

かもしれません。

 

同じ「お弁当」でも、お客様によって求めているものは違います。

 

つまり、

「何を売るのか」だけでなく、「それによってお客様に何が起きるのか」

まで考えることが大切です。

 

  1. まず「誰の、どんな困りごとを解決するのか」を考える

 

提供する価値を考えるとき、いきなり商品やサービスの内容から考える必要はありません。

 

まず、

「誰が、何に困っているのか」

を考えてみましょう。

 

例えば、

「仕事と子育てで忙しく、夕食を作る時間がない人」

がいたとします。

 

ここですぐに、

「それなら、お弁当を販売しよう」

と決めるのではなく、

「この人は本当はどうなったら嬉しいのだろう?」

と考えてみます。

 

例えば、

  • 夕食を作る時間を減らしたい
  • 栄養のあるものを家族に食べさせたい
  • 家事に追われず、家族とゆっくり過ごしたい

といったことが考えられます。

 

ここまで考えると、解決方法はお弁当だけではありません。

  • お惣菜の宅配
  • 簡単に調理できる食材セット
  • 週末の作り置きサービス
  • 献立を考えてくれるサービス

など、いろいろな方法が考えられます。

 

最初から商品を一つに決めてしまうのではなく、

「困りごと → どうなったら嬉しいか → そのために何を提供するか」

という順番で考えてみましょう。

 

  1. 同じ商品でも「提供する価値」は変わる

 

すでに商品やサービスのアイデアが決まっている場合でも、お客様に提供する価値を考えることができます。

 

例えば、同じ「英会話教室」でも、

  • 海外旅行をもっと楽しみたい人
  • 仕事で英語が必要な人
  • 子どもに英語を好きになってほしい親

では、求めているものが違います。

 

そのため、

「英語を教えます」

だけではなく、

「海外旅行で自分から話しかけられるようになる」

「海外のお客様との打ち合わせに自信を持って参加できるようになる」

など、利用した後にどんな変化が起きるのかまで考えると、提供する価値が分かりやすくなります。

お客様が求めているのは、「英会話のレッスンを60分受けること」そのものではなく、その先にある変化なのではないでしょうか。

 

  1. 「他との違い」は無理に珍しいものをつくらなくてもいい

 

商品やサービスを考えていると、

「すでに似たものがあるから、今から始めても難しいのでは?」

と思うことがあります。

 

しかし、世の中にまったく存在しない商品やサービスを考える必要はありません。

同じような商品でも、

  • 誰に提供するのか
  • どんな困りごとに応えるのか
  • どんな方法で提供するのか

によって違いをつくることができます。

 

■具体例

同じ家事代行サービスでも、

「幅広い家庭向け」

ではなく、

「小さな子どもがいる共働き家庭向け」

と考えると、

  • 子どもの食事の作り置き
  • 保育園や学校の準備の手伝い
  • 子どものいる家庭に合わせた掃除

など、提供する内容も変わってきます。

 

「今まで誰も考えたことがないもの」を無理につくる必要はありません。

特定の人の困りごとに、より合った商品やサービスを提供することも、十分に「選ばれる理由」になります。

 

  1. 価値は自分だけでは決められない

 

「これは絶対に喜んでもらえる」

と思って作ったものでも、実際のお客様が同じように感じるとは限りません。

 

自分では「便利さ」が一番の魅力だと思っていても、お客様は「安心して任せられること」に魅力を感じるかもしれません。

だからこそ、商品やサービスの案ができたら、実際に利用してくれそうな人に話してみることが大切です。

 

■例えばこんなことを聞いてみましょう

  • 「これがあったら使ってみたいですか?」
  • 「どんなところが良いと思いますか?」
  • 「逆に、使わないとしたら何が理由ですか?」
  • 「もっとこうだったら使いたい、というところはありますか?」
  • 「このサービスなら、どんな時にお金を払ってもいいと思いますか?」
  • 自分が一番の魅力だと思っていたところに反応がなく、思いもよらなかった部分を評価されることもあります。

それも大切な発見です。

提供する価値は自分だけで決めるのではなく、お客様の反応を見ながら磨いていきましょう。

 

  1. アクションプラン

 

ここからは、実際に自分の商品・サービスについて考えてみましょう。

 

ステップ①:誰の、どんな困りごとを解決したいのかを書く

 

まずは一文にしてみます。

例:

「仕事と子育てで忙しく、夕食を準備する時間がない人」

最初から完璧に書けなくても大丈夫です。

まずは「誰」と「困りごと」を書いてみましょう。

 

ステップ②:その人が「どうなったら嬉しいか」を考える

 

例えば、

  • 食事の準備時間を減らしたい
  • 家族との時間を増やしたい
  • 忙しくても健康的な食事をしたい

など、思いつくものをいくつでも書き出してみましょう。

 

ステップ③:実現する方法を3つ考える

 

一つの商品に決める必要はありません。

例えば、

「食事の準備を楽にする」

という価値なら、

  • お弁当を届ける
  • 食材セットを届ける
  • 作り置きを代行する

など、複数の方法があります。

 

まずは3つくらい考えてみましょう。

 

ステップ④:実際に利用してくれそうな人に話してみる

 

考えた案を人に見せ、

  • 「どれが一番使ってみたい?」
  • 「どうしてそれを選んだ?」
  • 「どこが良いと思った?」

などと聞いてみましょう。

自分一人で考えていたときには気づかなかった価値が見つかるかもしれません。

 

  1. まとめ

 

商品やサービスを考えるときに大切なのは、

「何を売りたいか」だけで考えないことです。

 

まず、

誰が、何に困っているのか。

 

次に、

その人は、どうなったら嬉しいのか。

 

そして、

そのために何を提供すればよいのか。

 

という順番で考えてみましょう。

お客様が求めているのは商品そのものだけではなく、商品やサービスを利用することで得られる「良い変化」です。

 

その変化を具体的に考えることが、

「この商品だから買いたい」
「このサービスを利用したい」

と選んでもらえる理由につながっていきます。

 

まずは、自分が考えている商品・サービスについて、

「これを利用した人は、利用する前と比べて何が良くなるのだろう?」

と考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

  1. 次回予告

 

次回は、

「お金がなければ続かない|起業資金の考え方」

をテーマに、

  • 起業するためにどんなお金が必要なのか
  • 最初にどのくらいの資金を準備すればよいのか
  • 何にお金をかけ、何を抑えるべきなのか
  • 事業を始めた後のお金をどのくらい残しておくべきなのか
  • 大きく始めず、少ない資金で始めるにはどうすればよいのか

など、事業を始め、継続していくために必要な「起業資金」の考え方を具体的に解説します。

 

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