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【新潟医療福祉大学】多くの野球選手が苦しむ「野球肘」を科学的に研究! 卒業生が第126回日本解剖学会でトラベルアワードを受賞しました
この度、新潟医療福祉大学卒業生の松澤寛大さん(理学療法学科15期生、大学院修士、スポーツ医科学Lab、運動機能医科学研究所)が3月28日~30日に開催された第126回日本解剖学会総会・全国学術集会でトラベルアワードを受賞しましたのでお知らせいたします。
トラベルアワードは、肉眼解剖学の若手研究者の育成・奨励を目的とした賞です。対象は、37歳以下の教員、研究員等または学生(大学院生、学部生)となっており、毎年5名程度の医学部や歯学部の学生や若手研究者が受賞しています。松澤さんは本学の大学院生在学時に審査に応募し、審査の結果、トラベルアワードを受賞致しました。本学では引き続き、保健・医療・福祉・スポーツ分野の発展に貢献する研究と研究成果を広く世界へ発信することに積極的に取り組んでまいります。
【研究概要】
野球選手では、肘の内側に傷害が好発します。要因としては、主に投球時に肘の内側に外反ストレスが加わることと考えられています。外反ストレスの制動には、前腕の筋の中で浅指屈筋が最も重要と報告されています。我々は、効率的なエクササイズを考えるため、浅指屈筋の各指の起始部を詳細に検討し、3・4指と2・5指は起始部が異なることを報告しました(Matsuzawa et al, Surg Radiol Anat. 2020)。しかし、3・4指と2・5指のそれぞれが外反制動に関与するかどうかは不明であったため、今回の研究でそれらが同等な外反制動機能を有することが明らかになりました。したがって、全ての指をバランスよくエクササイズすることが重要ではないかと考えています。
【研究活動・研究背景について松澤さんからのコメント】
大学院では、野球肘の予防や治療方法の考案に向けた基礎研究を行いました。理学療法学科4年の臨床実習の時に、野球肘の患者様に対するエクササイズの方法に疑問が生じた事が研究のきっかけでした。今回の研究のように、構造を明らかにし、機能を検証することは基礎的情報として重要だと考えています。今後は、健常な野球選手や傷害のある選手の特性を検討していき、傷害予防や治療方法の考案に向けて研究を重ねていきたいと思います。
新潟医療福祉大学は、全国でも数少ない保健・医療・福祉・スポーツの6学部13学科を有する総合大学として20種類以上の専門職を養成する教育カリキュラムを配置しています。
“運動機能医科学研究所”やトップアスリートおよび指導者を育成する”強化指定クラブ”、アスリートサポート研究を推進する”アスリートサポート研究センター”などを設置し、リハビリテーション科学およびスポーツ科学を基盤とした、特色ある教育・研究・地域貢献活動を実践しています。
2020年12月に文部科学省が発表した「2020年度科学研究費採択件数」において、「スポーツ科学、体育、健康科学、およびその関連分野(リハビリテーション科学を含む)」で新潟医療福祉大学が全国第4位となりました(私立大学では全国第2位)。
※過去3年間の新規採択の累計数(文部科学省HP「令和2年度科学研究費助成事業の配分について」参照)
【新潟医療福祉大学】 https://www.nuhw.ac.jp/
全国でも数少ない、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITを学ぶ6学部13学科の医療系総合大学です。この医療系総合大学というメリットを最大限に活かし、本学では、医療の現場で必要とされている「チーム医療」を実践的に学ぶことができます。また、全学を挙げた組織的な資格取得支援体制と就職支援体制を構築し、全国トップクラスの国家試験合格率や高い就職実績を実現しています。さらに、スポーツ系学科を有する本学ならではの環境を活かし、「スポーツ」×「医療」「リハビリ」「栄養」など、スポーツと融合した学びを展開しています。
学科
理学療法学科/作業療法学科/言語聴覚学科/義肢装具自立支援学科/臨床技術学科/視機能科学科/救急救命学科/診療放射線学科/健康栄養学科/健康スポーツ学科/看護学科/社会福祉学科/医療情報管理学科
所在地:新潟県新潟市島見町1398番地
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大学HP https://www.nuhw.ac.jp/
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