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世界を股にかける商社マンのキャリアを糧に 「新潟の未来のために必要とされる会社作りを」
2019年9月、愛宕商事株式会社の代表取締役社長に就任した高橋克郎さんは新潟市出身。大学進学と共に上京し、卒業後は総合商社に入社。ロシアを中心に世界各地を飛び回り、新規事業の立ち上げや現地企業のマネジメントなど、国境を越えたキャリアを築いてきました。2016年、約25年ぶりに故郷・新潟に戻り、NSGグループに入職。現在は愛宕商事株式会社とその子会社である株式会社JSNの代表を務める高橋社長に、これまでのことや目指す未来についてお話を聞きました。
「世界と繋がる仕事がしたい」
仕事、文化、人…全ての出会いが成長に
海外に興味があり、いつかは国境を越えて働きたいと思っていたので、大学時代はとにかく経営学と語学に打ち込みました。高校時代はラグビーに明け暮れた日々を送っていたので、両親を安心させたいという思いもあり…(笑) 将来を真剣に考えるようになりましたね。
第二言語としてロシア語を選択し、3年生の後半からは一年間休学してモスクワに留学。90年代頭~中頃のちょうどその時期は環日本海ブーム。新潟-ロシア間の交流が盛んで、自分もいつか地元でそんなビジネスができたらという思いで渡露しました。
将来が明確に見えたきっかけは、現地で日系商社の駐在員と出会えたことですね。業界の話を聞く中で、自分が学んできたこととこれからやってみたいことが「商社」というワードでビビッと繋がりました。この情熱を胸に帰国後は就職活動をするのですが…その当時、新潟には中々思い描く企業がなく。
地元に戻りたいという願望もありましたが、やりたいことを優先し、前職である総合商社に入社しました。ここでの約20年は話しきれないほど、本当にさまざまな出会い、経験がありましたね。
入社後は海外貿易のイロハを教えてもらい、実務研修を兼ね3年目でモスクワ駐在が決定。約1年半の中で、先輩方とともに現地に輸入代理店を作り、語学学校にも通いながら、社会人として改めてロシアの経済・文化を学ぶことができました。帰国後は日本と海外諸国を行き来しながら、自動車ディーラーを展開・拡大する事業を担当し、2006年から二度目のロシア駐在へ。現地企業との合弁会社の部長として上司も部下もロシア人という環境下で、販売店舗拡大をミッションに責任あるポジションを任せていただきました。
文化、企業体質は日本と全く違うけれど『郷に入れば郷に従え』で。景気の浮き沈みも経験しながら刺激的なビジネスライフを送りましたし、そこで出会ったロシア人社長が本当に素晴らしい方で、人柄もマネジメントスタイルも心から尊敬しています。私にとってロシアの父と呼べる存在です(笑)
7年の滞在を経て帰国し、その頃から次のライフプランを考えるようになったんです。やはり新潟への思いも心から消えることはなかったんですよね。