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夢は逃げない。逃げるのは自分自身。新潟からモータースポーツに挑戦してF3表彰台獲得! まだまだ夢は終わらない
新潟にモータースポーツを!!
NSGグループで一歩一歩実現へ
引退後、NIT新潟工科専門学校(以下NIT)の講師の話をいただきましたが、プロレーサーは引退したけどレースは引退してない(笑)。それで、レース期間の木・金・土・日と休めるならば…ということで引き受けさせてもらいました。今、振り返ると、大きなご縁でしたね。当時、NITには自動車整備などの科目があり、モータースポーツ科も作ったらどうかと提案して実現することになったのです。
2000年にモータースポーツ科を立ち上げた後は、監督として学生と共にカートレースなどに出場するようになりました。自動車整備に関しては国土交通省の指導カリキュラムがあるのですが、それだけでなく、実際の現場で求められるモノづくりに特化した独自の内容を加味しました。それが受け入れられたのか、けっこう学生が増えて校舎が足りなくなり、NITから自動車関係の学科が分かれる形でGIA国際自動車大学校ができました。
学生たちと毎年さまざまなカーレースに挑戦してきましたが、2008年には胎内市に念願のカートコース場が完成。学生チームの練習場、また、モータースポーツに身近に親しんでいただける場ができたと、嬉しかったですね。全日本カート選手権や国際大会であるアジア選手権の公式大会を開くこともできる全長1,038メートルのコースです。運営管理会社として株式会社スピードパーク新潟を設立し、私が責任者となりました。
キーワードは「夢」「挑戦」「感動」「世界」
感無量だったF3表彰台
アルビレックスレーシングチーム(以下アルビレーシング)が発足したのが2010年です。それまで、モータースポーツについての学びの場や普及の場を創って、少しでも多くの人にモータースポーツに親しんでほしいと思ってきましたが、その集大成といえばやっぱりプロのレーシングチーム。
アルビレーシングのキーワードは「夢」「挑戦」「感動」「世界」です。モータースポーツは、世界に通じる道なんです。実際に海外でのレースにも参戦していますし、スポーツですから夢や感動もあります。世界的な自動車メーカーや老舗どころといってもいいような有名なチームがひしめく中で、潤沢な資金に恵まれているわけでもない小さなチームがトップを目指して挑戦していく……。好成績を出して認められれば、強豪チームや海外のチームから声がかかることもあります。
とはいえ、最初は大変でしたし、今も決して楽ではありません。ドライバー自身が、車体に入れる広告をもらいに企業を回ったりもしました。遠征先ではホテルに泊まらないで寝袋車中泊なんてこともありましたし…。1週間力いっぱい仕事をして、木曜から週末はレース。1年中、休みなしです。それでもレースはやめられない(笑)。何が魅力かっていうと、もう、体験してみてくださいって言うしかないんだけど(笑)。
そんな中、S-FJというカテゴリーでは過去20回ほど優勝、入賞は70回くらい獲得して、何人もチャンピオンを輩出したんですよ。その頃の熱い仲間たちとは今も連絡をとりあっています。そして、F3というフォーミュラカーレースの中ではかなり上のカテゴリーで表彰台を経験したときは、本当に感無量でしたね。