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いつかは経営者として、世の中に新しい価値を提案したい…
そんな思いで、スポーツビジネスの新領域へ漕ぎ出す。
しかしコロナ禍の第一波、苦難の船出、試行錯誤の日々。
オンラインに活路を見出し、ピンチをチャンスに。
産学官協働で新しいビジネスモデルを構築。
ヘルスケア領域への参入も視野に入れて奮闘中。
そんな挑戦心にあふれる小平さんが望む明日の姿とは
検定事業からスポーツビジネスの経営者へ転身
入社当時から経営者になりたいと思っていたのですか?
前の会社で役員になったタイミングで、「自分が中心になって会社を発展させたい」という思いが芽生え始めました。そして30歳代中頃から、「世の中に新しい価値を提案したい」と強く思うように。そんな時、NSGグループ内でスポーツビジネスに関わることのできるチャンスがあり、名乗りをあげました。そしてアルビレックスチアリーダーズを運営するICOスポーツマーケティングに転籍が決定。コロナにより社会が大きく変わるという、節目の時期でのスタートでした。
以前からアルビレックスチアリーダーズとの接点があったのですか?
入社して10年以上経った後になります。その前の経歴をお話ししますと、元々教育業界に興味があって、大学を卒業して新卒でNSGグループに入社しました。最初は教材やサービスを販売する営業職として5年間勤務し、その後、資格検定事業の会社に転籍。当時は「プログラミング」や「情報処理」、「コンプライアンス」などビジネス分野の検定がほとんどでしたが、会社としては初めてスポーツ分野の検定へのチャレンジでした。その一つが子ども向けの「ジュニア・チアダンス検定」でした。私は責任者として日本初のチアダンスの技術力向上を目指す検定試験を立ち上げ、全国のダンススクールに営業・広報を展開しました。その際、NSGグループの仲間であるアルビレックスチアリーダーズとコラボ。それが初めての出会いでしたね。グループのシナジーでこうした新しい事業が生まれるというのはNSGならではと思いますし、今までの路線と違うことでもニーズがあると思えば、まずやってみという姿勢がNSGらしいですよね。
“withコロナ”にオンラインレッスンで対応し繋がりを確保
コロナ禍での転籍でしたが、どのような気持ちでスタートを切りましたか?
転籍した2020年5月は緊急事態宣言の最中で、約700人が参加するスクールがストップ中。当社の事業の柱なだけに、至急の対応に迫られました。そこで皆で仕組みを一から構築し、オンラインでのスクールをスタート。生徒との繋がりを保ち、リモートでレッスンを継続することができました。新天地での船出は苦難の連続でしたが、そんな中でも今できる事に全社一丸となって取り組むことで活路を見出し、無事に漕ぎ出すことができました。
以前の会社で管理職を経験されましたが、仕事をする上で大切にしていることは?
「チーム、オープン、学び続ける」。この3つがモットーです。以前、1ヵ月入院しなければいけなかった事があって、その時に痛感しました。個で仕事をしていたら、その人が倒れた場合、仕事が止まってしまう。チームで協力しながら仕事を回し、情報もオープンにして共有する必要があると思いました。また忙しくなるとインプットが少なくなる。そうすると新しいアイデアが出てこない。何歳になっても、どのポジションにいても、学び続けることは不可欠です。だから読書やオンラインセミナーに積極的に参加して情報収集に励んでいます。
産学官協働で新潟の活性化にチャレンジ
最近、新しいプロジェクトに挑戦したそうですね
はい。「アルビレックスチアリーダーズと踊ろう!!オンラインダンスレッスンin佐渡」です。これは、コロナウィルスの影響で観光産業が多大なダメージを受けている中、佐渡の新たな事業と雇用創出のために推進したプロジェクトです。当社が緊急事態宣言下に培ってきたオンラインによるノウハウを提供して、佐渡の古民家宿でチアのダンスレッスンを行いました。
それは単独でのプロジェクトでしょうか?
新潟の産学官協働による「SDGs地方創生未来デザインプロジェクト」で、内閣府や新潟大学等と協力しながら進めてきました。全9回のレッスンの集大成として、新潟アルビレックスBBの試合のハーフタイムに、佐渡の受講生が長岡の会場のビジョンにオンライン出演。試合観戦に来たブースターの皆さんに佐渡の魅力をご覧いただくと同時に、佐渡の方々に、バスケットボールの試合観戦の機会を提供しました。私たちが媒介となり、佐渡と長岡をつなぐことに成功。すでに他の地域でも実施して欲しいという声をいただいています。
“人と人をつなぐ”が、チアリーダーの永遠のテーマ
今後、展開していきたい新規事業はありますか?
健康と美容を中心とした「ヘルスケア領域」ですね。チアリーダーはダンスを披露する上で、食事やトレーニングなどに関して相当な努力をしています。そのノウハウを事業に落とし込み、商品化して発信できればと考えています。今取り組んでいる事の一例が、50代・60代の身体をいたわるストレッチレッスンです。今はスタジオで行っていますが、オンラインを活用すれば過疎地域でも開催が可能。ミドルからシニアにかけての世代の方は健康意識も高く、アクティブな人も多いので今後の広がりが期待できます。将来的に“新潟の健康寿命の伸びがスゴイ”と全国から注目されるようになれば嬉しいですね。
プライベートでNPO活動にも取り組んでいるそうですね?
はい。子育て支援のNPOに参加しています。その一環で、大学で講演の機会がありました。「仕事、家庭、社会活動」、この3つのバランスが取れると、充実した生き方になる。そして家庭や社会活動が充実すると、仕事も上手くいく。そんな私の体験を話しました。また活動を通じて、いろんな人と知り合うことができる。勉強になるし、刺激にもなりますね。
先行き不透明な時代ですが、経営者としてこれからの目標はなんですか?
コロナ禍でスポーツの一体感をどう作っていくか。チアリーダーはサッカーやバスケットボールなどの会場に集まる、人と人の心をつなげるのが役目です。スポーツを通じていろんな方々が触れ合うことで、チアリーダーのマインドである「相手を慮る人」を増やすことできると信じています。それにより、さらに地域の人々の人間力が高まる。「人と人をつなぐのがチアリーダー」。今後というより、私たちの永遠の目標ですね。
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