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福祉と音楽を融合した新感覚のイベント「あたごフェス2023」開催。
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高齢、障がい、児童福祉事業等を展開する愛宕福祉会では、音楽と福祉を融合した新たな祭典「あたごフェス2023」を開催。
会場の新潟市古町ルフル前広場は約1,000人以上の来場者で賑わいました。福祉と音楽を融合した新たなイベントのきっかけは「ラジオ番組」。
当日の雰囲気、今後の展望などをフェス運営の中心メンバーである愛宕福祉会 法人本部事務局 業務推進部 部長の佐藤朱美さん、燕愛宕の園 施設長 荻原和幹さん、大山台ホーム施設長 鈴木 俊之さんに伺いました。
福祉をより身近に。そんな思いで始めたラジオ番組。
― そもそも、なぜ福祉施設がラジオ番組をやることになったのですか?
鈴木 福祉をもっと身近な存在と感じてもらいたくて、当時の勤務している地域の新潟市西蒲区にあるコミュニティ放送局「ぽかぽかラジオ(84.9MHz)」で、2018年から福祉の情報番組を始めました。毎週水曜日の午後1時30分から2時30分の1時間でオンエアーしています。「あたごラテ」と名付け、この3名でスタートしたのですが、昨年から同じNSGグループの株式会社はあとふるあたごの社員も加わり、4名で進行しています。
佐藤 番組の内容は、福祉の時事ネタが中心です。そのほかに毎回地域に密着したゲストをお迎えして話をしていただいています。例えば、警察の方にはオレオレ詐欺への注意喚起や消防の方には火災予防など、地域の方々の日々の生活にプラスになる情報も発信しています。
写真:左から 燕愛宕の園 施設長 荻原和幹さん、大山台ホーム施設長 鈴木 俊之さん、愛宕福祉会 法人本部事務局 業務推進部 部長の佐藤朱美さん
― どのような経緯で「あたごフェス2023」を開催することになったのですか?
佐藤 昨年の夏に、新潟で活躍されているミュージシャンの「Rafvery」と「ひなた」がラジオ番組にゲスト出演された時に、「福祉と音楽を融合したイベントをやりたいね」という話が出たんですよ。
RafveryのKAZZさんが、音楽活動と合わせて福祉の仕事をやられているので、そんな話になったのです。「福祉」と聞くと、ちょっと固いイメージがあるじゃないですか。でも音楽とコラボすることで、楽しい雰囲気を演出できると思って。ラジオ番組だけではなく、対面でのリアルなイベントでより福祉の温かみも伝わるのかなと思いました。
鈴木 今までそのようなイベントはなかったので、これは面白いと話が盛り上がり、“やろう!”ということで急遽企画をスタートさせました。
荻原 イベントのスローガンは「ビートコネクト 向き合ってその先へ」。音楽を通じて、世代、性別、障がいに関係なく、人々をつなげる情熱を集結しようという狙いでした。
鈴木 イベント当日は天気が悪かったのですが、私たちの予想を超える1,000名以上のお客さまが来場してくださいました。イベントスローガンの通り、音楽を通じて世代、性別、障がいに関係なく、盛り上がり本当に感動しました。1回目としては上出来、成功だと思います。これも「Rafvery」や「ひなた」をはじめとした出演者の方々のおかげです。
多彩な出演者が感動的なパフォーマンスを展開。
― NSGグループの他の法人の参加もあったそうですね。
荻原 はい。新潟医療福祉大の和太鼓「彩龍会」の演奏からイベントが始まったので、勇壮な音が会場に鳴り響いて、多くの方が足をとめてご覧くださいました。それに続いてSHOW!国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校の学生の歌とダンス、アルビレックスチアリーダーとダンス教室のお子さんたちのダンスと、幅広い年代の方々が楽しめるオープニングでしたね。
鈴木 その後は、ラジオパーソナリティ・ローカルタレントさとちんさんがMCを務め、「Rafvery」や、「ひなた」などによる感動的な音楽パフォーマンスが繰り広げられ大いに盛り上がりました。ダンスにおいても15組の参加がありました。
― フィナーレは感動的だったと聞きましたが。
佐藤 最後に愛宕福祉会で訪問介護を利用者しているご利用者さんが登壇して、ご自分の夢を語っていただきました。その方はロードバイク事故で頚椎を損傷して首から下が麻痺して、車椅子生活を余儀なくされているのですが、どのような状況になっても夢を持ち続けることの大切さを語ってくれて、本当に感動しました。泣いている方もいるほどで。
鈴木 最後は出演者の方全員が登壇して、会場のお客さまといっしょに、AKB48の「365日の紙飛行機」を合唱しました。これも感動的でしたね。
荻原 なぜこの歌だったかというと、介護も365日必要なので選曲しました。舞台と会場が一体となった合唱を聴きながら、世代、性別、障がいをこえた交流ができたと実感しました。
高齢者・障がい者が自らの技術を駆使して商品を販売。
― イベントには福祉関連のブースも出店したそうですね。
鈴木 なかでも人気だったのが、愛宕福祉会が運営する特別養護老人ホーム北愛宕の園の手芸サークル「和」の皆さんが作られた毛糸の帽子や靴下などのブースでした。
佐藤 販売の方が97歳のおばあさまがいるのですが、その歳になって手芸ができるだけでもすごいことなのに、自ら店頭に立って販売したのですよ。イベント当日は寒くてスタッフは心配していましたが、元気そのものでした。
荻原 その他にも障がい者の就労支援施設によるラーメンやスイーツの販売が好評で、イベンもお客様に満足していただけたようです。
― イベントのサポートメンバーは何名いらっしゃったのです?
佐藤 愛宕福祉会の本部職員全員と、各部門から数名の計67名で運営しました。私たちは発起人ですが、スタッフがまさに一丸となってサポートしてくれたので、短い準備期間でもやり遂げることができました。
今後もイベントやSNSを活用して福祉のイメージアップを図りたい。
― 「あたごフェス2023」を行ってみて実感したことは?
鈴木 新潟県内には福祉介護関連の展示会はありますが、今回のような音楽とコラボしたイベントは例がないと思います。この業界は人手不足なので、今後も特に若い世代に興味を持ってもらえるような新しい仕掛けを展開していきたいですね。今回のイベントをきっかけに就職ブースでは若い世代からのご相談もありました。イベントをきっかけに福祉の仕事の理解にも繋がったのかなとも思いました。
荻原 また広報的な部分では、YouTubeやInstagram、TikTokなどのSNSを駆使して発信しますが、新しい企画を立ち上げて発信していきます。ちなみに今回のフェスの動画をYouTubeにアップしましたので、興味がある方はぜひご覧ください。
― 今後の「あたごフェス」の開催予定は?
佐藤 次回開催については分かりませんが、何かしらのイベントは続けていきたいと思います。もし来年実施するとしたら、もう少し会場の規模を拡大して出店ブースを増やして、多くの方に参加してもらいたいと思っています。(あくまで私たちの気持ちですが……)そして福祉に対する理解やイメージを高めていきたいと考えています。
愛宕フェス2023 ダイジェストムービーも是非ご覧ください。
社会福祉法人愛宕福祉会
〒950-3132 新潟市北区松潟1510番地
TEL:025-384-2941 / FAX:025-384-2942
https://www.atago.or.jp
安心して老いることのできる社会・ノーマライゼーション理念の実現・豊かな人間性の育成を目指し、高齢福祉事業、障がい福祉事業、児童福祉事業を展開。利用者一人ひとりのかけがえのない笑顔と思いを大切に、安心した生活が送れるよう支援を行い、家族・地域の方々から信頼される社会福祉法人を目指します。
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