NSGグループ内副業制度のメリットとは? 社員・職員と法人の双方に効果的な働き方改革。

2024.10.08 Tue

2019年4月に施行された「働き方改革関連法」により、政府が副業を推奨するようになりました。NSGグループは、さまざまな業種で事業を展開し、多くの社員や職員が在籍しています。社員・職員に対して新たな働き方を提供する取り組みとして、NSGグループ内副業制度の導入を検討し、2024年6月にグループ内で正式に運用を開始しました。

今回のNSGグループ内副業制度の導入にあたって配慮した点や、NSGグループならではの制度の特色、そして今後期待される効果について、株式会社NSGホールディングス 人事本部 人事HRグループ マネージャー 佐渡谷 央さんにお話を伺いました。

 

働き方改革の一環としてNSGグループ内副業制度を検討。

― NSGグループ内副業制度を導入した背景について教えていただけますか。

佐渡谷 2019年4月に施行された「働き方改革関連法」を受け、政府により副業が推奨されるようになりました。NSGグループでは、本業への影響の懸念などから各法人の就業規則で、会社の許可のない他社での副業・兼業・兼職を「禁止」としているものの、多様な業種にわたる事業展開と多数の社員・職員がいることを踏まえ、個々の能力を最大限に活かすための取り組みとして、NSGグループ内副業制度の検討を始めました。

 

― NSGグループの企業風土に副業制度が適しているとお考えでしょうか。

佐渡谷 そうですね、NSGグループにはチャレンジ精神が根付いており、社員・職員が多様な仕事に挑戦できる環境があります。導入にあたって、NSGグループ全体での協力や連携が取りやすいことも背景にありました。NSGグループ内には、教育、医療、福祉、ITなど多岐にわたる業種があり、社員・職員が異なる分野での経験を積むことで相乗効果を生む可能性も期待できます。そのため、NSGグループ内での副業が、社員・職員の成長だけでなく、NSGグループ全体の発展にもつながると判断し、NSGグループ内での副業を認める制度が導入されることになりました。

 

― 制度の策定はどのように進められましたか。

佐渡谷 2023年秋から制度の検討を開始しました。メリットとデメリットを精査し、2024年3月にNSGグループ内副業のモデル規定を全法人に告知しました。

 

― 各法人からはどのような意見が寄せられましたか。

佐渡谷 「具体的な労務管理についてどうすればよいか」という質問が多く寄せられました。そこで、国が提供する副業のガイドラインを参考に、社会保険労務士の意見を取り入れながら、制度設計を進めました。その後、調整を経て、2024年6月に正式に制度がスタートしました。

 

法人、社員・職員の双方にとって、メリットをもたらす仕組みへ。

― どのような流れで副業が決まるのでしょうか。

佐渡谷 まずは各法人からNSGグループの人事本部へ求人情報を送ってもらい、人事本部で確認したのちNSGグループ内のポータルサイトへ掲載します。それを社員・職員が見て、やってみたい求人があれば、所属する法人の上長と人事に相談し承認を得られた後に、副業先の法人とのやりとりを開始します。募集要項に合ったマッチングとなれば、業務開始となります。

 

― 本業との勤務時間の管理はどのように行うのですか。

佐渡谷 所属法人と副業先の法人の双方で労働時間を管理し、業務過多を防ぐ体制を整えています。一般的な副業の場合、所属法人と無関係の外部法人で働くことが多く、その結果、本人が自己申告しない限り労働時間の把握が難しいという課題があります。しかし、NSGグループ内副業であれば法人間の連携を活かし、労働時間の調整が容易になる点が大きな利点です。

 

― 他社の副業制度と比べて、NSGグループの制度の特徴やメリットは何ですか。

佐渡谷 グループ内法人間での求人なので、安心感がある点が大きな強みです。統一された規定や運用ルールを設定することで、副業を考えている社員・職員が安心して働ける環境を整えました。制度に関する情報はNSGグループ内のポータルサイトで広く公開されているため、誰でも簡単に確認できます。求人票も統一フォーマットで作成されており、掲載にかかる費用が無料であるため、法人側にとってもコスト面でのメリットが大きいです。

 

副業先での業務経験が、新たな能力の可能性につながる。

― グループ全体でこの制度を実施する意義は何ですか。

佐渡谷 グループ内ならではの安心感は、副業に取り組む社員だけでなく、彼らを受け入れる法人にとっても重要です。また、異なる業務を経験することで、新たなスキルや知識が得られ、それが個人の成長につながると思います。社員一人ひとりが持つ“引き出し”を増やし、キャリアの幅を広げることができる点も、グループ全体での実施の大きな意義です。

 

― 今後の個人のキャリアにどのような影響を与えると考えていますか。

佐渡谷 副業先での業務経験によって、新たな視点やスキルを身につけることで、これまでとは異なるご自身の能力に気づくことができると考えています。あくまで今後の可能性ですが、副業先で本業以上に個人の能力を最大限に生かせると感じた社員は、グループ内での転籍や社内異動の選択肢が広がる可能性もあります。こうした柔軟なキャリア形成の機会が、NSGグループ内副業制度の導入によって提供され、社員のキャリアアップに繋がることを期待しています。

 

運用の安定化、最適化を通じて良い制度にしていきたい。

― 制度を開始して反応はいかがですか。

佐渡谷 NSGグループ内副業制度がスタートしてから数カ月ですが、すでに多くの求人が集まってきています。また、NSGグループ内のポータルサイトに設置された「NSGグループ内副業制度」ページの閲覧数の多さからも、社員・職員がこの制度に関心を寄せていることがうかがえます。実際にこの制度を利用して応募をした社員・職員からは、「やってみたかった仕事に挑戦できてうれしい」「好きな分野の仕事にチャレンジできることで、本業のモチベーションも上がった」といった声が寄せられています。

 

― グループの各法人からもこの制度は注目されていますか。

佐渡谷 「人員が必要な時期に求人票を出す予定がある」と法人からの問い合わせもあり、今後、制度を活用する法人はさらに増えていくと予想しています。この制度が、副業を希望する社員・職員と、人財を必要としている法人の双方にとって、真っ先に検討される選択肢となるようにしたいですね。そして、両者の目的達成に貢献できるようにしたいと考えています。

NSGグループ全体としては、法人と個人の双方にとって満足度の高い労働環境を提供できるように、制度の運用をより安定させ、最適化に努めてまいります。

 

 

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