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あれ!? ホントは東京より新潟が好きだったんだ…29歳で帰郷、120余年の老舗復活に挑む

2017.07.28 Fri

県外で約10年過ごし、昨年、Uターンをしてきた大橋祐貴さん。任された仕事は、老舗である新潟小川屋のマネージメント。「こんな大仕事を任されるなんて、望んでもなかなか得られないこと」と、奮闘中の大橋さんに、今の思いを聞きました。

東京生活は楽しかったしスキルアップもできた
でも、ある日、新潟の方が好きなんだって気づいた

大学は京都でしたが、就職で東京に移りました。企業の本社って東京に集中しがちじゃないですか。それで、特に強い意志があったわけでなく、とりあえず東京で仕事が決まったので東京に。
最初は銀行で資産形成とかファイナンスとかに携わったのですが、予想以上に固い雰囲気が好きになれず、縁あって大手ファストファッション企業に転職しました。1年足らずで店長になり、裁量範囲が大きかったので、面白かったですね。自由なチャレンジも推奨されていましたから、思う存分、いろんなことを試せたんです。

そうこうしているうち、祖母の介護の話が持ち上がりました。実家は柏崎で自営業をやっています。僕には兄がいますが、兄は東京で仕事も家族も得て一戸を構えているので、何かあったら動けるのは自分の方だというわけで、いったん柏崎に戻ったんです。
その後、実家の方も落ち着き、東京でファイナンシャルプランナーの仕事をしないかと誘われて、また上京。銀行に勤めていた頃の仕事に通じる部分が大きかったですね。

東京での暮らしは、そこそこ楽しかったですよ。おしゃれな店、遊ぶ場所、多いじゃないですか。よく働き、よく遊んだと思います。ただ、ある日、ふっと、本当は自分はこういう遊びが好きなわけじゃない、って気づいたんですよね。仲間に誘われて遊びに出かけたりしても、だんだんついていけない自分、どこか無理して付き合っている自分がいた、というか。

一時期、実家に帰ったことも影響してるのかもしれませんが、自分の価値観に嘘をついてまで、周囲に迎合しなくていいかな、と。むしろ、自分はゆったりと地に足をつけて生活したいんだ、と思いました。周りの意見に抗うのが怖くて、自分で自分にフタをしていた部分もあったと思いますが、自分は違うんだ、と言えるようになって、それで新潟に帰ってきました。

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