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デジタル身分証「MyiD」。全国300以上の団体、12万人以上が利用中。
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(株)ジェイ・エス・エスが開発・運営する「MyiD(マイディ)」は、学生証、社員証、会員証など顔写真付きのあらゆる身分証をスマートフォンアプリで表示できるる画期的なサービスです。身分証をデジタルにするだけでなく、出欠確認や連絡、掲示などのスマートフォンアプリであることを活かした機能を1つのアプリで利用できる点も高く評価され、現在、全国の300以上の教育機関や法人 で12万人以上が利用しています。
MyiDを開発する経緯や顧客ニーズへの対応、全国展開の取り組みについて、トータルエクスペリエンス部の営業マネージャーである小野澤宝さん、およびシステム開発のマネージャーである松永大輔さん、五十嵐誠さんにお話を伺いました。
前例のないアプリの開発に挑戦する。
― どのような経緯でMyiDの開発がスタートしたのでしょうか?
小野澤 2016年にNSGカレッジリーグで新しい学生証に切り替える検討が行われました。その際、新入生の受け入れ時に発生する業務負担や、紛失、退学、卒業などに伴う煩雑さ、またプラスチックカードや紙で発行する際のコストや環境負荷などの課題を解決できる学生証を作ろうというのがMyiDの開発のきっかけとなりました。しかし、デジタル学生証は時代を先取りした初の試みであり、まさに「ゼロからの挑戦」で、実装する機能の企画や、製品認知に関する数多くの困難に立ち向かいました。その代わりに、利用者から高い評価を受けたときの達成感は格別でした。
― ゼロから立ち上げということですが、苦労した点は?
小野澤 開発に着手してから1年後にサービスの提供を開始しましたが、デジタル学生証は先進的な取り組みであり、同一のプロジェクトやアプリケーションが存在しなかったため、何度も機能の企画検討を行い、どのような機能が必要であるかを検討しました。本当に手探りで進めていく日々でしたね。
松永 スマートフォンアプリであることを活かした機能を検討した結果、学生とのコミュニケーション機能や災害時における安否確認機能を搭載しました。さらに、授業の出欠確認をスマートフォンで取れる仕組みも実装しました。
五十嵐 技術的な面では、スマートフォン向けのアプリ開発に取り組むために、継続的な専門的技術の習得や、先進的な技術の研究が必要でした。また、他社のシステムとの連携がシームレスになる仕組みも実装し、より付加価値の高い製品を構築していきました。
顧客のニーズや時代の変化に対応してバージョンアップ。
― 学生証のデジタル化がもたらすメリットは?
松永 従来のカード型学生証と比較して、デジタル学生証には多くのメリットがあります。まず、印刷費用が削減され、プラスチックの廃棄物が削減されるという環境への配慮が挙げられます。また、学生証の紛失が起きた場合の再発行の手続きが不要です。さらに、スマートフォンは常に携帯しているため、地震や悪天候などの緊急時に安否確認に活用できる大きな利点があります。また、コロナ禍では検温管理機能を開発し、学生が検温データを報告し、管理者は簡単にデータを一括管理できました。
小野澤 管理者側の利点に加えて、学生側も授業への出欠状況をスマートフォンで簡単に確認できるようになり、自己管理意識が向上したようです。また、スマートフォンやアプリの使用に慣れている学生たちは、抵抗感なくご利用いただけていると聞いています。
五十嵐 先進的な取り組みであるがゆえに、デジタル学生証の推進には様々な課題がありました。これらの課題を解決すべく、多くの方からのご意見をいただきながら機能のバージョンアップを行ってまいりました。
― 具体的には、どのような機能改善を行ってきたのですか?
松永 スクリーンショットなどの不正コピーを防ぐために、現在の時間を表示し、画面に動きを追加しました。また、学生証を裏返すと学校長のメッセージが表示されるようにし、正規な学生証であることを確認できる仕組みを開発しました。
小野澤 その他に、ビーコンを活用した出席登録機能を追加しました。この機能は、ビーコン電波の範囲内でのみ出欠登録ができます。そのため、学生がその場にいないと出欠登録ができないため、代返等の不正出欠を防止することができます。MyiDはお客様のニーズや時代の変化に対応しながら、サービスをさらに進化させていきたいと考えています。
全国300以上の学校・企業で利用され、総務省の「ICT地域活性化大賞」を受賞。
― 現在はどれくらいの法人がMyiDを利用しているのですか?
小野澤 現在では学校関連および一般企業を合わせて300を超える団体でMyiDをご利用いただいてます。東京ビッグサイトなどで行われたIT展示会でも製品の認知拡大を積極的に行い、全国各地の教育機関や法人でご活用いただいております。
― 2020年に総務省の「ICT地域活性化大賞」を受賞されたそうですね。
松永 はい。この賞は情報通信技術(ICT)を活用して、地域社会のさまざまな課題を解決し、地域の活性化に貢献した法人や団体を表彰するものです。学生証をデジタル化することで、プラスチックや紙の使用を削減し、経済的かつ温暖化ガス排出を抑制する点が評価されました。
五十嵐 さらに、時代に先駆けて学生証のデジタル化に取り組んだこと、先進的な取り組みを行ったことを評価いただいたと思います。受賞の知らせを聞いた際には、開発してきた苦労が報われた瞬間であり、スタッフ全員が大いに喜びました。
新機能を充実させ、利用者の拡大を図る。
― 今後、新しい機能やサービスの計画があればお聞かせください。
松永 現在開発中の新たなサービスの一つは、学校の食堂や図書館の混雑状況をリアルタイムで通知するものです。このプロジェクトでは他社と協力し、各施設に設置されたカメラを使用し、画像解析を行うことで、人々の集まり度合いを確認できるようになります。これにより、施設の利用が分散化し、密集を避けることが可能になります。
五十嵐 その他にも「顔認証の技術」を活用した開発も進行中です。顔認証技術の組み込みにより、本人確認の信頼性が一段と高まります。
小野澤 MyiDは学生証アプリという特性上、すべての学生がこのアプリを利用します。そのため、様々な情報の起点になることが大きな特徴です。そのためにも、各種サービスとの連携を充実させ、利用者の利便性を向上させていきます。
― MyiDを全国に広める計画は?
松永 自社での開発、自社での販路拡大だけではなく、他社との連携も非常に重要だと考えています。共同開発を行うパートナーとの協力や、各地域の販売パートナーとの連携を積極的に推進し、MyiDを広く普及させていきたいと思います。
小野澤 MyiDは今後も製品の特長を生かし、機能の拡充を継続的に進めていきます。より社会に貢献できるサービスを提供できるよう、努力してまいります。MyiDにはまだまだ可能性が広がっています。
【株式会社ジェイ・エス・エス】
当社はIT機器販売、ネットワークインフラ構築、システム開発・導入をはじめとして、幅広くIT関連の事業を展開してきました。近年はクラウドファーストの取り組みの下、身分証アプリのMyiD、学校業務支援システムのサクラを始めとする自社プロダクトの他、Microsoft365導入、情報分析ソリューション等、広くサービスを提供しています。
〒951-8061 新潟市中央区西堀通三番町790
TEL:025-226-7410 / FAX:025-226-7411
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