- What's NSG
- チャレンジ
学生が新潟駅 新万代広場に展示のマンガパネルを提案。 プロを目指す学生にとって貴重な実践の場に。
- 事業領域
- 専門学校
新潟駅では令和6年春に供用予定の新潟駅バスターミナルや、新たなにぎわいの空間を創出する万代広場など、周辺整備事業が進められています。日本アニメ・マンガ専門学校では、新たな新潟駅万代広場バスターミナルに整備される防風スクリーン(2.2×1.5mのガラス製風除け)のマンガデザイン作成し、学生が新潟市長へ提案を行いました。
マンガデザイン提案の経緯や実際に作成したデザイン、さらには今回の提案を通して学生はどのような経験ができたのか等を、日本アニメ・マンガ専門学校 教務部 マンガクリエイト科 学科長 石川兼司さんに伺いました。
学生と自治体が連携し、新潟市の魅力を伝えるマンガを作成
― どのような経緯で、防風スクリーンへのマンガデザインを提案することになったのですか?
石川 新潟市の新しい顔となる新潟駅バスターミナルの防風スクリーンに、地域性のある演出を施せないかという話が持ち上がりました。新潟市は「マンガ・アニメを活用したまちづくり構想」を推進しているので、マンガを描こうという話になり、当校でデザインを提案することになったわけです。
ー 提案したマンガのテーマや内容を教えてください。
石川 新潟市の歴史やまちの変遷、地域の祭りや芸能、自然などの良さをマンガで描くことで、その魅力を市民や来訪者に楽しく知ってもらえるのではないかと考えました。具体的なデザインテーマとしては、「北前船」、「花街文化」、「田園」、「自然・白鳥」、「まつり芸能」、「まちの成り立ちと駅」の6作品で、6名の学生が1枚ずつ担当しました。
ー 制作はどのように進めていったのでしょうか?
石川 他の地域から新潟を訪れた方々をマンガで迎えるという視点を大切にしたかったので、新潟県出身だけではなく、富山、山形、群馬、韓国出身の学生に参加してもらいました。進め方は新潟市役所の担当者様にお越しいただき、学生とディスカッションを重ねる中で、テーマやストーリーを固めていきました。ある意味、学生と新潟市が一緒に作り上げたマンガという感じでしょうか。
マンガ家を目指す学生にとって貴重な実践の場に
ー 新潟市長へ学生が自ら企画趣旨を提案したそうですね?
石川 はい。学生を代表してマンガクリエイト科の今井 翔さんが趣旨に関して、「大好きな新潟市の魅力をマンガで表現し、新潟駅を訪れるたくさんの人々に楽しくご紹介したいと考えました。作成にあたり、歴史的背景を忠実に描写するために新潟市歴史資料館「みなとぴあ」を訪れ、展示物や収蔵品を学び、デザインに生かすように心がけました」と説明しました。
ー 具体的なデザインも学生が説明したと聞きましたが。
石川 それに関しては、マンガクリエイト科の永井美南さんが、「古町の芸妓さんを中心に、新潟の郷土料理屋や行形亭、鍋茶屋などを描きました。新潟駅に飾られるので、訪れた方に新潟にはこういった魅力があることを知ってもらえれば嬉しいです」と説明しました。
ー 学生にとって貴重な学びの機会になったのではないですか?
石川 その通りです。作品づくりのために、自分の足で取材して調べる。それは良い作品を描き上げるためには欠かせない工程の一つです。そして自分の好きな世界だけを描くのではなく、相手が望むものを理解した上で、デザインを提案しなければいけないので、プロを目指す学生にとって実践的シミュレーションになったと思いますね。
ー 今後の授業や作品づくりに取り組む上でも良い経験でしょうね。
石川 受け身ではなく積極的に授業や作品づくりに取り組むようになることが期待されます。それにより自分の世界が広がりますし、プロという夢に向けて進むエネルギーになるのではないでしょうか。そういった意味でも、良いご縁をいただいたと感謝しています。
マンガの作成を通して、地域に貢献する。
ー マンガの作成は地域に対し、どのような役割が果たせると考えていますか?
石川 マンガは絵と文章で情報を効率的に伝えることができる、手のひらに収まる最良のエンターテイメントだと思います。あらゆる年代にとって理解しやすいツールです。そんなメディアとしての特徴を活かして、地域のさまざまな情報発信に学生のマンガが活用できるのではないかと思っています。
ー 今回以外にも地域の自治体や企業からマンガ作成の依頼がありますか?
石川 はい。特に伝わりにくい事案を、マンガでわかりやすく説明してほしいという依頼をいただきます。最近の事例ですと、スマホのような端末で確定申告できることを訴求するポスターを作成。好評だったようで他の税務署の方でも使いたいという話をいただきました。また新潟県と新潟県警察本部から薬物乱用防止を訴える薬物乱用防止マンガの依頼をいただきました。このように行政と市民を繋ぐツールとして、マンガは役立っていると実感しています。
ー それが結果的に地域貢献にも繋がっているということですね。
石川 そうだと思います。地域に貢献し、さらに学生は貴重な実践経験を積むことができます。これからも依頼があれば、積極的に取り組んでいきたいですね。
ー 今回のマンガスクリーンは、学生にとって良い思い出になりそうですね。
石川 今回提案した学生たちの中には、このマンガスクリーンの完成が予定されている3月に卒業を控えている学生もいます。卒業式には親御さんも参加されるでしょう。わが子が作成したマンガが新潟の玄関口である新潟駅のバスターミナルに飾られているのを目にすることができれば、きっと感激することでしょう。当校で2年間、勉強してきた成果の一つとしてそれが叶ったなら、それこそ素敵な経験だと思います。
日本アニメ・マンガ専門学校
〒951-8063 新潟市中央区古町通5番町602-1
TEL:025-210-8333 / FAX:025-210-8332
http://www.web-jam.jp
~アニメ・マンガの街「新潟」から業界へ羽ばたく~授業は基礎の基礎からスタート。初心者でも安心してプロを目指せます。業界を熟知した講師が画力アップから業界デビュー・就職まで一人ひとり完全サポート!日本アニメ・マンガ専門学校には、アニメ・マンガ・ゲーム・イラスト業界直結のカリキュラムと環境が整っています。
- 事業領域
- 専門学校