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肉代替食品の大豆ミートでコース料理を開発。 健康意識の向上に取り組む。
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世界の人口増加によるたんぱく質危機や健康意識の向上などから、大豆ミートをはじめとする植物性の肉代替食品は世界的に注目されています。ホテルイタリア軒では、昨年の12月から亀田製菓株式会社様が開発した大豆ミートをすべての料理に使用した「特製大豆ミート中華コース」を提供しています。
なぜ大豆ミートのコース料理の開発に取り組むことになったのか、料理を作る上で苦心したこと、今後取り組んでいきたい料理などを、ホテルイタリア軒 副総料理長 関 優也さんに伺いました。
初めて取り扱う食材。従来の何倍も時間と手間をかけてコース料理を完成。
― どのような経緯で大豆ミートをメニューに取り入れようと思ったのですか?
関 私の中でホテルの料理は、おいしいのは当然ですが、「食を通した健康づくり」も大きなテーマでした。だから大豆ミートには注目していましたが、出始めの頃はドライタイプで細かくミンチされている商品ばかりで、厚さや大きさを考えて作るのは難しく、食材としては使いにくかったです。
しかし亀田製菓様の試供品をいただいて使ってみると、今までのものとはまったく違い形状や厚みのバリエーションがあり、「これならいける!トライしてみよう」と思いました。イタリア軒として、大豆ミートをはじめとした代替食品を扱うのは初めてのことでした。
※「亀田製菓様×ホテルイタリア軒」コラボレーションメニュー 「特製大豆ミートの中華コース」記者発表会・試食会を開催
― なぜ中華料理のコースに取り入れたのですか?
関 本場の中国では「4本足のものは机と椅子以外、飛ぶものは飛行機以外なんでも食べる」という食文化の豊かさを表すジョークがあるくらい多種多様な食材を使い、調理法もさまざま。だから他の料理より新ジャンルの食材に取り組みやすい。また大豆ミートは食材の良さだけで勝負するというより、手を加えておいしさを何倍にもするので逆にやり甲斐があると感じました。大豆ミートはこれから日本の料理界で調理されていく、発展途上の食材。前例がないからこそ、新しいチャレンジできるのでワクワクしました。
― コースのメニュー開発で苦労された点は?
関 東京に大豆ミートを使ったコースを出していたホテルがあったので、実際に食べに行って現場のシェフからお話を伺ったり、大豆ミートの調理法を徹底的に勉強しました。実際に取り掛かってみると、想像以上に大変でした。大豆ミートは、今までの自分の引き出しにない食材なので、揚げる、炒める、蒸す、茹でるなど、四方からアプローチをかけて、どれがいちばんふさわしい調理法なのか試行錯誤を繰り返しました。コースが10品だとすると、その数倍の料理を作ってみて、これだったらいけるかなという料理を選び、それをまたブラッシュアップ。完成までに2ヶ月以上、今まで取り組んだコース料理の中で最も時間と手間をかけました。
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