長編アニメの傑作が世界から結集。 映画祭を通じて新潟市を世界におけるアニメの聖地に。

2023.03.07 Tue

映画祭を通して教育・ビジネスの両面での活性化に期待。

 

― 映画祭は、新潟にどのような影響をもたらしますか?

 

堀越 アニメ業界を目指して、新潟に学びにくる学生が増えると思います。そして卒業後は業界に就職し、新潟から羽ばたいてくれたらうれしいですね。しかし監督やプロデューサーが生まれるまでは10年以上かかる。長い目で見ていく必要があります。また新潟には人材がいるので、アニメ製作会社が移転してくる効果も期待できます。アニメの製作工程の一部だけでも新潟に移して、あとはデジタルで本社とやりとりすればいいわけですからね。

 

― ビジネス面では他にどんな影響がありそうですか?

 

堀越 どの映画祭もそうですが、世界中から映画のバイヤーやプロデューサーが集まってきます。開催期間中には、映画の配給などのビジネスの話が展開されます。場合によっては、10数億円の契約が結ばれる可能性だってあります。また製作スタッフの交流の場になり、新しいアニメ作品を作るきっかけにも。この映画祭が、ビジネスのハブとして活用されることを期待しています。

― 日本各地から若者を新潟に招待する構想があるそうですね。

 

堀越 アニメ業界を志す若者を新潟に招待して、世界から訪れているアニメ関係者から講義をしてもらおうと思っています。その計画を「新潟アニメーションキャンパス」と名づけて、受講者には旅費・滞在費も支給できたら。ここ新潟で世界一流の講師による講義を聞いて、最先端の長編作品を見てほしい。新潟国際アニメーション映画祭は今後も第2回、第3回と続いていく予定ですので、映画祭がきっかけとなってアニメ業界で活躍する人材を輩出できるとうれしいですね。

 

世界におけるアニメの中心地・新潟市に向けて環境を整備。

 

― これからアニメ産業のサポートで考えていることはありますか?

 

堀越 現在、日本の輸出産業の1位は自動車産業で、2位がアニメ・マンガのメディア芸術。今や日本の主力産業に成長してきたわけです。新潟国際アニメ映画祭を継続・発展させ、日本のアニメの魅力を世界に発信していきたい。また世界から日本へアニメ・マンガを目的とした留学生を増やすことでも、日本アニメの素晴らしさを世界に普及できます。また日本と海外の学生がアニメの共同制作をすることにも意義があります。数ヶ月の交流期間の後は、オンラインで継続して完成させる。そんな留学・交流体験を実現させたいですね。

 

新潟国際アニメ映画祭

新潟国際アニメ映画祭は、開志専門職大学のキャンパスを含む新潟市内4カ所を拠点に開催。6日間の期間中に、最大35作品の長編アニメーション作品が上映されるほか、展示会、音楽イベント、古町でのプロジェクションマッピング等、祭典を盛り上げる多くのイベントが企画されています。開志専門職大学古町ルフルキャンパスでは、アニメーションの産業論的セミナー・レクチャー、人材育成国際シンポジウム等が予定されており、アカデミックな側面から映画祭を盛り上げます。

会期:2023年3月17日(金)~22日(水) 毎年開催

https://niigata-iaff.net/

 

各種リンク